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風話-8
横笛と尺八


雪の朝は小鳥たちも大騒ぎ。
シジュウカラやヒヨドリのしきりな声がします。
うちで育った子スズメはどうしているでしょう。
かれらやふうらたち、
ふるえる木の芽草の芽たちと、
新しい世紀に飛び込んでいくつもり。
(12.27)


初雪は11日の夜。
20世紀最後の満月の夜。
広島では平和祈願の灯籠流し。
21世紀に核兵器も戦争も
持ち込みたくはありません。
(12.15)


柿の紅葉、蔦の紅葉、
拾い出せばきりがありません。
落ち葉が汚いとの苦情で、
ばっさり伐られた樹齢百年の柿、
その子供たちが、いま若々しく色づいています。
(11.17)


芒のきん色が美しく、
葛の花もいたるところに。
昔、足の裏には、
そぞろ歩きに誘う、
「歩神」がいたそうです。
(9.17)


1日はフェーン現象で36.6度。
秋暑しという季語では追っつきません。
ブルースで鼓舞しながら、
小さなふうら像を四つがやっと。
名月は岡山で仰ぐことになりそうです。
(9.3)


蔦の絡まる古家の壁に、
今年は烏瓜がいっぱい。
夜にひっそりと咲く白い花。
秋の赤い実も楽しみです。
(8.7)


雀のひなを育ててそろそろ一ヶ月。
甘えてくるのを突き放して、
野に返してやらなければなりません。
いのちはリズムだと、
このひなくんに教わりました。
(7.11)


小さな集落を蛍の散歩。
友人が育てている村です。
木立の中の小川では、
銀河のように幻想的でした。
(6.30)


富士山麓の雨音が届いて、
(インターネットはいいですね)
北陸も今日から梅雨入り。
(6.9)


しばらく絵を怠けていましたが、
翁草が新たに描かせてくれました。
といっても、
翁草の絵を描いたのではなく、
翁草を筆にしてを描いたのです。
荒庭でつき合って五年、初めての体験でした。
新鮮で、幾分緊張もして…。
翁草への感謝は、今後の画作に励むことで。
(5.13)


初めて椿の蜜を味わいました。
メジロやヒヨドリが喜ぶはずです。
津幡の山中には「きびねの大椿」という
伝説の一木がありますが、
今年の咲き様はどんなだったのでしょう?
(4.29)


たったひとひらの吹雪―と、
アメリカの詩人は書きましたが、
たったひとひらの花吹雪もあります。
あたりに桜の木もないのに、
背後から一片の花弁が私を追い抜いて。

花びらのうしろ姿で散りゆきぬ
(4.5)


三月の大雪。
小鳥も草木も困惑気味。
百花百鳥もう一辛抱の春。
(3.10)


カノープスの季節になりました。
見ると寿命が伸びると珍重された星。
房総半島の先端布良(めら)で
出現を待ったことがありますが、
沖合いは朦朧とした大気で逢えず終い。
南極老人星とも、寿星とも言い、
その人格が鉄斎や蕪村の画にあります。
そのうち、陶像にでも作ってみたいものです。
(2.6)


雪の上にふうらを描いたり、
雪を固めてふうらを作ったり。
そんなことが好きです。
いつか消えてゆくのがなんとも言えません。
わたしなんぞも一人の雪小僧です。
(2.1)


すぐ近くの寺で鐘をついてきました。
2000年の幕開けの音一つ。
ゆったりと溜めた思いに祈りを込めて、
遠くまで響いてゆけ…と放った音が、
ゴォーンと体にも染み込んできました。
(1.1)


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