ふうら草紙

草筆

二人静で描く



5月16日は奥の細道出立記念日で、「旅の日」でした。
新暦の「弥生も末の七日」には念願の画集『ふうらワンダーランド』を電子出版したので、
旧暦の3月27日に当たるこの日には昔作った芭蕉像とともに雨の中へ出かけました。
(その話は「旅の日」と題して書いています。よろしかったら読んでみてください。
 羅漢寺の石仏を訪ねました。)

帰ってからは画作でした。
奥の細道は芭蕉と曽良の二人旅。ではフタリシズカの筆で。



風羅



やはり旅のアイテムは杖。宗匠頭巾をかぶったような〈ふうら〉になりました。芭蕉の俳諧精神を学んで、なかには俳句を詠むひともいるでしょう。



風羅



旅のもう一つのアイテムは頭陀袋。
あとは風羅精神、風流風狂の心のままに。




風羅



フタリシズカで描く時は一枚は〈ふたりふうら〉を。
乾坤無住同行二人。
吉野の桜見物にゆく芭蕉と杜国が笠の裏に書きつけた言葉。この時ははしゃいだ昂揚ぶりでしたが、みちのくの旅とあれば、曽良との二人旅はもっと引き締まった気分だったでしょう。


   *


フタリシズカは輪生の四枚葉が大きく、花茎も硬く、筆としては描きにくい方です。それでも、花の風情や姿などを目にすると、ヒトリシズカと共になにやら描きたくなってきます。



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