故園蕪村に遊ぶ -3


 踊り

一人は
淋しさに忍えて
輪を踏み
一人は
ゆくあてもなく
輪に留まり
傾く夜の
こころの空き地
一人は
夢遊の病に
輪を追って
一人は
手足へらへらと
輪に浮かぶ
傾く月に
溶ける踊り場
一人は
影に
尾を出して

「四五人に月落かゝるおどり哉」 蕪村

(c) kotaro izui


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