故園蕪村に遊ぶ -4


 

なんでもよかった
うどんでも
湯豆腐でも
誰かが来ても
来なくても
生葱かじって
侘びてもいいし
焼葱ならば
醤油を垂らし
風邪をひいたら
のどに巻き
俳画一枚
描いてもいいし
なんでもいいのだ
独り身は
木立に透けて
往還(ゆきき)する

「葱買て枯木の中を帰りけり」 蕪村

(c) kotaro izui


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