星の句抄・夏
時鳥啼けば星辰また巡る
蠍座を窓に見つつの旅と云ふ
六月の太陽黒点あからさま
くちなしの夜の薫りや星濁る
星々を尋ねて夜の短さよ
星一つ流れて鵺の聲しきり
蜘蛛下りてまたしづかなる月面図
SL9彗星木星衝突 茅舎忌に星の散華の始まれり
月光はさて鬱蒼と茂りをり
夏帽の土星も衛星引き連れて
日食は昼寝の内に過ぎにけり
物思ひ尽きて頭上に白鳥座