星の句抄・夏

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時鳥啼けば星辰また巡る

蠍座を窓に見つつの旅と云ふ

六月の太陽黒点あからさま

くちなしの夜の薫りや星濁る

星々を尋ねて夜の短さよ

星一つ流れて鵺の聲しきり

蜘蛛下りてまたしづかなる月面図

SL9彗星木星衝突
茅舎忌に星の散華の始まれり

月光はさて鬱蒼と茂りをり

夏帽の土星も衛星引き連れて

日食は昼寝の内に過ぎにけり

物思ひ尽きて頭上に白鳥座

艸々子

背景写真:射手座の天の川  金沢市野田山 1990

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