星の句抄・冬

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天狼や地に温泉のわき溢る

天上に霰ころがるごとき星

木も空も枯れて三日月リズムかな

三人で旅寝をすればオリオン座

寒昴天は落ちねど憂ひあり

温石のごとき火星の夜を帰る

潮を吹く鯨のかなた火球飛ぶ

瞬きの生死はるかに寒宇宙

星一つ寒三日月に食さるる

子を娠むひとら豊かに冬銀河

艸々子

背景写真:昇るプレアデス・ヒアデス・火星  輪島市三井町与呂見 1995

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