ふうらと手毬の出会いは、一人のふうらが、越後の出雲崎で、手毬を拾ったことから始まります。
この毬ついた嬢ちゃんは
村の青田をどこへやら
雨に濡れてる一ツ松
栄蔵さんはどこへやら
栄蔵さんは、良寛さんのことです。
それ以来、手毬とその時の即興の手毬歌は、ふうらからふうらへと伝播していきました。上の二人は2番の歌詞を歌っています。
この毬ついた嬢ちゃんは
村の小径をどこへやら
月に濡れてる一ツ松
栄蔵さんはどこへやら
手毬を愛するふうらが増えるにつれ、手毬歌も少しずつ増えてきました。
旅のこころはあじさいの
ひと色ふた色み色から
あの山越えて川越えて
甘酸辛苦の七色に
そのほか幾つかの歌を紹介しておきます。
春はよしののさくら花
ほんにこころが散るぞぃな
秋はたかおのもみじ山
ほんにこころが染むぞぃな
空でなかよく光るのは
寒山拾得双子星
旅のこころは淋しさの
りんごの芯と思うべし
ふるさととおく柿色の
人恋しさもありぬべし
ふうらの手毬歌はまだまだありますが、追々、紹介していきます。
ふうらが、なぜ、これほど手毬を好むのかはよく分かりませんが、手毬が似合っていることだけはたしかなように思えます。