山中の洞窟に暮らした風外さん。 お顔もお姿も知れません。 何かの雑誌で拝見した一枚の画と、 ほんの小耳にはさんだ噂だけ。 巌の外の風の声、房に滴る雫の音。 草木と語り、鳥獣と交わる。 どっかと座った風外さんは、 巌の如く古木の如く、 達意のスキも随所に見せて、と 粗めの粘土でおおらかに。 奥能登山中の禅寺にある薪窯での焼成です。 目次/前頁(桃水)/次頁(円空)