ふうら草紙

草筆

侘助で描く



6月21日は372年振りという夏至日食でした。
372年前というと1648年、日本の年号は正保から慶安に。
俳聖芭蕉はこの夏まだ三歳半の童子。

食の最大前後を日食グラスで観察しました。
当地はうす曇りで、オレンジ色の輪郭のぼやけた円が、月に齧られた分だけ欠けていました。



風羅



記念に日食ふうら。衣に三日月形の木漏れ日が映っているイメージです。

筆はワビスケ。
羅漢寺から、白侘助を剪定して出た枝を要りませんかと連絡があって、家人が挿し木用に戴いていました。それをまた筆に分けてもらった次第。

そして、この日の11枚目が、通算6000枚目のふうら画。



風羅



静かなおとなしい〈ふうら〉が現れました。
夏至の、日食の、侘助の……生まれ。



風羅



6月21日はまた敬愛するミュージシャンの生誕日です。
メロディカという楽器で、美しく深遠なスピリッツを奏でたひと。シンプルな曲のピュアなイマジネーションは〈ふうら〉も愛するところです。彼のメロディカは文人の筆のように自在自由です。

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参考までに2012年5月の金環日食のふうら写真を載せておきます。



風羅像





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