2月3日 |
暦の上の春だけれど、やっぱりうれしいものだ。立春の羅漢たちに会いたいと思っていたので、一人のふうらを散歩にお連れした。 空はよく晴れて、風が少しあり、暖かいというほどではなく、寒いというわけでもない。 酒見の森の女神だと愛でている椿は、今年は蕾が遅い。花はまだ先だろう。一羽のイソヒヨドリが人懐こく、相当近寄っても逃げない。以前にも向こうから交差するように来たから、誰か餌でもやっているのだろうか。顔見知りになるのは楽しいが、文教地区もテリトリーにする鷹がいるから気をつけてもらいたい。 このふうらは、羅漢寺は初めて。みずからのルーツとも言える石仏群と会って、何か言葉なり思いなりを交わしたろうか。土と石。そんなことは構わない。立つものと、動くもの。時間を旅するものと、空間を旅するもの。謎になってしまったものと、謎から出発したもの。 帰りの路で、タンポポと。 春が立ったとは言え、まだ花は乏しい。ホトケノザ、ハコベ、ナズナ、オオイヌノフグリ……。 ふうらの像をたくさん作ったが、後ろ手を組んでいるのは、このひとだけ。 |