風がおいしい





 9月24日


ふうらと散歩は久し振り。このところ近場の路地巡りが多かったから、思いきって遠足。目当てはキンミズヒキ、ガガイモ、スズメウリなど。元気があればウマノスズクサまで足をのばして、ジャコウアゲハの成虫か蛹にでも逢いたい。

中国自動車道沿いの道を歩いたが、田圃側も植栽側も除草剤が撒かれて草が枯れ枯れ。たくさん咲いていたタカサゴユリもこの秋は一輪も見ない。赤の美しいイヌタデは盛んだったが、一箇所生育していたオオイヌタデの辺りは無残な景色。キンミズヒキを僅かに見たのみ。だんだん味気ないコースになっていく。





目当ての蔓草二種は姿無く、ウマノスズクサへは草が深くて入れず。道中黒い蝶一頭とすれ違った。ジャコウアゲハだったかどうか。
楽しみのもう一つ、マツムシもとうとう耳にしなかった。
それでも秋の空、秋の風は、ああ美味しい…とふうら。
(もっともこの写真は町中に戻っての草地で撮影。)





小さいふうらは小草にも埋もれてしまう。
おいしい呼吸をして、秋のうららについ歌をうたえば、虫の音のようにも響くだろう。

 こ の 世 に て ま だ 夢 の みち 秋 の 暮



立春散歩  芋の葉




ふうら逍遥