夢籠五風羅
むかし林檎上人という方がいらっしゃいました。
その方に教わったのが夢籠です。
というより、夢籠のお姿しか存じあげません。
秘法というほどのものではありません。
未明の何か、本来の何かに、
静かに身を浸すだけでいいようです。
宵闇のなかで月を待つ心境です。
山際がほの明るく染まった「月白」の状態を
夢籠と言っていいかもしれません。
林檎上人が、はたしてお坊さんだったのか、
一顆の林檎だったのかは今もってわかりません。
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