ふうら天地

夢籠五風羅

夢籠五風羅




むかし林檎上人という方がいらっしゃいました。
その方に教わったのが夢籠です。
というより、夢籠のお姿しか存じあげません。
秘法というほどのものではありません。
未明の何か、本来の何かに、
静かに身を浸すだけでいいようです。
宵闇のなかで月を待つ心境です。
山際がほの明るく染まった「月白」の状態を
夢籠と言っていいかもしれません。

林檎上人が、はたしてお坊さんだったのか、
一顆の林檎だったのかは今もってわかりません。


次頁(夢三昧)

風羅集笑羅集三昧集天地目次


風羅春秋風羅春秋 ホームhome 風羅草紙風羅草紙