ふうら天地

画・野紺菊

野紺菊




山野のどこにでも見られる花。
わが荒れ庭の一画にも知らぬ間に咲きました。
何年か前白馬山麓で、弟切草だ、梅鉢草だ、唐糸草だと、
普段見られぬ花に夢中になっていた時に、
ハッとするほど美しい紺色の花が目に飛び込んで来ました。
その花がその花であるための色。
あたりまえのことになぜか胸を打たれました。

野紺菊野紺をもちて自愛せり

野紺菊にも、それぞれの野紺菊の、それぞれの野紺があります。
それを慈しむのは、ふうらの得意とするところです。


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