ふうら合掌





 4月25日


長い夢籠りにあった三番目のふうらと野に出た。 南無野。 ふうらは野を愛し、野に帰依する。 宇宙にこころを広げ、宇宙の摂理に寄りそう。




小さな空地に、星粒のような花。
タンポポの絮はぼうっと浮かぶ彗星か、球状星団の如し。
仰げばこの惑星が巡る太陽という恒星の光。





こちらも小さな草地に散開星団のように咲くイモカタバミ。
小さな植物にはステラリア属(ハコベ属)などもあり、小草と微星はよく親和する。
ふうらの合掌は、花たちへ。
花は草は、なにを願っているだろう。





夢籠りから覚めて、このひとが会いたがった羅漢がいる。
合掌の北条石仏。
この羅漢はなにを祈っているだろう。

危うい惑星に生きるひとびとの無事を、〈らかん〉と〈ふうら〉で祈願しているのだろうか。



ぶらぶら春を  梧桐再び




ふうら逍遥