北条石仏ノート


(2008年)


 パステル羅漢 1月6日





快晴。
アトリ久し振りに見る。
メジロは羅漢寺のツバキをいい声で巡る。

らかんたちも穏やか。
傘型のきのこのようなものを手にしている一体を発見。
これまでになく黄と薄紅の美しいらかんもいた。


 うっすら、雪 1月25日





雪が舞った。
ルーペをもって飛び出し、結晶を見る。

ふうら一人を連れて、羅漢寺まで。
途中、パンジーに憩う。

メジロのつぶらかな声。
まるまると太ったシロハラが一羽、
二メートル足らずのところで地面を掘り返す。
ツグミ、ジョウビタキ、ひさびさのシメ。


 青葉羅漢 5月31日





雨上がりの羅漢寺へ、
しっとりした石肌の羅漢に会いに。
みどり、鮮やか。
ヤマボウシ、花盛り。

九輪草の鉢と、破竹の筍をお土産に貰う。


 羅漢寺千灯会 8月8日





暑くて、不安定な天候が続く。
遠くでゴロゴロ鳴っていたが、雨は来ず。

ローソクのいきわたらない羅漢が気の毒?
灯りで手が美しく浮き上がった羅漢がいた。


 ぐらぐら 10月25日





新たな剥落の破片が落ちている。
隣の中学生が調査したとかで、「危」「ぐらぐら」
などと書いた緑色のテープが背面に貼り付けてある。

二人連れの客が三組ほど。
晩秋の日射しは柔らかく、らかんたちも穏やかに佇む。


 クリスマスのらかんたち 12月25日





謎だらけの石仏群像だが、
どう見ても異人さんに見えるのが何体かある。
以前に紹介したあのひともそうだし、
羅漢場中央部にいるこのひともエキゾチック。

加西市では背中に十字架を刻まれた地蔵が発見されていて、
隠れキリシタンに関係すると思われる異形石仏が多数あるそうだ。
研究家によると、上記写真の一体は異人神父像とのこと。
右後ろにもケバを被った宣教師とおぼしきひと。

クリスマスの夕暮れ。
雨上がりのお日さまに照らされて。



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北条石仏