北条石仏ノート


(2006年)


 二笑羅 1月30日





羅漢寺での笑月笑羅。

年賀状で、
くっくっくっと笑っているふうらさんいますか、
と尋ねてくる人があって記念撮影。
カードに仕立てて送ったところ、
二人ともお気に召し、旅立って紀州へ。


 大正四年の羅漢 4月24日


「北条の宿を謳う」という展覧会に、
古い時代の羅漢寺境内の画像が一枚出ていた。
絵葉書を拡大したもので荒れて不鮮明だが、
高低起伏のある羅漢乱立の様がいい雰囲気。

現在の羅漢整列はやっぱりさびしい。

  ※

図書館でキリシタン石仏関係の資料閲覧。
北条五百羅漢に関連するものをコピー。


 あなたはだれか? 4月26日





深い眼窩、高い鼻梁、長い顎…それに頭髪。
らかんさんと呼ぶにはちょっとためらいも出る。
春の夕べの物思いは南蛮語だろうか、
それともカタコトの日本語だろうか。


 苔の羅漢 6月28日





梅雨の羅漢の苔生した姿。
四百年の立ち姿にいまさらかも知れないが、
この苔は今年の新しい苔。
西の外れの何人かだけだが、なにやら瑞々しい印象。

その一人、珍しい赤ら顔の羅漢。
ピンクとみどりの案配がなかなかいい感じ。
普段は下のようなお姿(2005.11.3の写真)。





 黒いきのこ 7月28日





羅漢寺。
黒いきのこと邂逅。
石仏と石仏の間に佇んでいた。

梅雨の終わり。

羅漢はきのこのように、
きのこは羅漢のように。


 玉虫 9月19日





茶色のキノコ三本と、
玉虫色のタマムシ一匹。
羅漢寺境内の一角で。



1  (2005)  3  (2007)




北条石仏