あるいはむかしよりの賢人聖人、まま水にすむもあり。 水にすむとき、魚をつるあり、人をつるあり、道をつるあり。これともに古来水中の風流なり。 さらにすすみて自己をつるあるべし、釣をつるあるべし、釣につらるるあるべし、道につらるるあるべし。
−道元「正法眼蔵・第二十九 山水経」 8 / 10