詩集 北国のタンゴ


 ある朝



雀が一羽怒っている

猫が一匹狂っている

破れかぶれで
咲く花もあるだろうか

 ×

星が一つ爆発する

山が一つ爆発する

こころが――
なんて言わずもがな

 ×

幼児が一人癇癪する

老児が一人恍惚する

美しい年齢を
地球はとっくに過ぎて

(c) kotaro izui 2001

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