故園蕪村に遊ぶ -8


 茶の花

一人で組めば
小さなあぐら
畳一枚あればいい
蕊を点して
かるい機嫌で
茶の実ころころ
表に出れば
ござ敷いて
日溜り一つ
ぽとんとあればそれでいい
とおくの枯野
かなたの雪嶺
空はそこらに
しみじみ呆けて
浮雲一つ
ぽかんとあればなおよかろう
こうしておれば
あんじょう
天にも地にもおぼつかな

「茶の花や白にも黄にもおぼつかな」 蕪村

(c) kotaro izui


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