ふくろう豆事典(52)
Brocken 山へ! 箒に跨つた婆さんが、赤い月のかかつた空へ、煙突から一文字に舞ひ上る。 と、その後から一羽の梟が、――いや、これは婆さんの飼ひ猫が、何時の間にか翼を生やしたのかも知れない。
―芥川龍之介「動物園」梟