一遍の春





 2020年3月21日


一遍上人の生誕日が1239年3月21日(旧暦2月15日)とも伝わっているので、お伴して野良へ。五年ぶりであるかもしれない。
さっそくヒメオドリコソウの小群と邂逅。後ろでは鼓草(タンポポ)が囃子を受け持ってくれる。次の群落では三味線草(ナズナ)が鳴り物を引き受けてくれた。





のらはホトケノザの花盛り。すばらしい群落があったので、一遍さんはその中へ。踊る花たち。踊る上人。





里山からはウグイスの調い始めた歌が届き、すぐ傍らの畑からはヒバリが翔け上がりながらスキャットする。





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一遍は〈ふうら〉の大先達。だから、ふうら顔で作像した。だれもかれもが簡素な造形で、というわけにはいかない。
粘土は信楽。白い焼き上がりを想定して、犀川上流に構えた友人のイーハ陶房に焼成をお願いした。やや傾いた体が、これから踊りに入っていこうとする……そういうつもりの造形ではある。



寒山拾得  蕪村の春




ふうら逍遥