ピアニスト―芭蕉筆


ピアニスト―芭蕉筆



最後にもう一つ「猿蓑」で芭蕉去来凡兆の三重奏トリオを取ってみる。これでも芭蕉のは活殺自由のヴァイオリンの感じがあり、凡兆は中音域を往来するセロ、去来にはどこか理知的常識的なピアノの趣がなくはない。

  ―寺田寅彦「連句雑俎」




草人艸墨展入口ピアノを弾くひと