自選詩集 孤島

  泉井小太郎


 孤島は歌う
 孤島は遊ぶ
 孤島は悲しむ

これまでの13冊の詩集、
10冊のポエムレット、
未刊の近作詩篇等々、
600篇余の中から、
いま読んでいただきたいと思うものを選びました。
Kindle版は84篇(紙本は75篇)。

紙本掲載の挿画3点は電子版にはありません。
代わりに各詩集の表紙画像が収めてあります。





2018年3月21日発行 epub形式 5.7MB 700円


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【収録詩篇】


 旅・八尾


空茶碗

あなた

そうしていれば天から淋しく

七尾ななおの曲がり
八尾やつおの曲がり

何を騒ぐのだろうね、山里のイボイボ
サックスは。あちらとこちらと、耳が
小走る。

そして、松籟

しっ
らかんがそこまで来ている
梵字が
虫の音のようだ



 春


さあ
どこへ行こう
たんぽぽの
黄色に濡れて
一足
はしゃぎ
一足
はしゃぎ

童子は鬼の角をもち

躁の蛙も
鬱の蛙も
高く跳ぶ





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