詩集 夢と天然

  泉井小太郎


二十一世紀初頭の詩群。
詩集『北国のタンゴ』の姉妹編です。

*人  6
*鳥 11
*花 11
*星 14
*夢  9

5章53篇。




 21世紀に入って最初の詩作が、正月に芽を着けた翁草について書いたもの。それをプロローグに、「花鳥吟遊」「銀河逍遙」として花、鳥、星を巡った作品を集めました。特別にテーマにしたというよりも、身近なものを歌ったら自然にそうなったという按配です。

 天然という言葉は、自然と本然の両義を持つようですきな言葉です。そこに人為は入って行きにくいものですが、夢はすんなり溶け込むような気がします。気がするだけで本当のところは分かりませんけれども、夢と天然の二語あれば、わたしなんぞは何とかやっていけそうです。






オンデマンド印刷による紙本です。



10inch版
192ページ
2021年1月1日発行
2000円 (+税)


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【収録詩篇】


 アンドロメダ銀河


     ——芭蕉に

惑星で
侘びている
寂びている

宇宙も
ずいぶん軽みが出たが

ほんの隣は
どんな銀河であろう




 幽霊の幽子さん


 1

幽子さん
月は
すらりと痩せて
夜明けの色に
薄れていきました

夢の中にも
空はあるのです

いつ頃の
どこの空が
広がっているのか
ちょっと分かりませんが

それにしても
影もなく
音もなく
あなたはじつに
懐かしくあらわれた


(以下7節まで)






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