茫々  —男が…泣いている

  泉井小太郎

  茶碗の中で
  男が泣いている
  焼き締めた
  大振りの
  いい飯茶碗である

 世紀の変わり目に書いた、男たちの哀愁、哀切のポエトリー・ロマン。
  茶碗
  ぐい呑
  蓬生う
  蕩児の祭
  鬼

 ロマンとは言っても、掌篇短篇、漫画やアニメにしても味わえそうな、ジャンルのよく解らない作品。
 ことに「茶碗」「ぐい呑」「鬼」など。内容も悲しき男たちの風景で、ちっとも浪漫的ではない。 どちらかと言えば、つげ義春の世界にも通う寂寥、ポエトリー・ブルースであるかもしれない。
                  ──「あとがき」より





オンデマンド印刷による紙本です。



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96ページ
2018年5月25日発行
1100円 (+税)


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