詩集 哀愁館

  泉井小太郎


 金沢・犀川べりに建っていた哀愁館。 
 ここで春秋八年を過ごしました。
 この家で書いた詩が「哀愁館」「魔女かしら」の二冊に。
 それを一冊にまとめたのがこの詩集です。

 巻頭には引越当初の素描「川除町之記」、
 巻末には未完の「月光の家」を配して、
 「定本哀愁館」の趣になりました。




オンデマンド印刷による紙本です。



10inch版
160ページ
2023年9月3日発行
2200円

*(直接お申し込み下されば現在1800円+送料でおわけします)*


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【収録詩篇】


 哀愁館 3


鳥と
鼠と

女と男と

・・・・・

がらんどうが棲む

・・・・・

赤人めら
黒人めら

・・・・・

この館はよく人喰う館だ

・・・・・

Q、
と鳴る

・・・・・

夜半に
一匹の
声獣である




 柳の髪の


春一番から
女は
浮上し

宙に
棲む

柳の
髪の
自由術

幾つかの未来もチラホラ見えて

そのまま
そのまま

闇と
あばらに
戻ッテクルナ

ふわ

ふわる

嵐何番かを乗り継いで

柳の
髪の
旅を






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