雪文字雲が文字を書いたり 影が文字を映したり 滅多にないけれど 長い年月には 夢という一字 花という一字 古山か空山の二字 見たと言えばいいのか 得たとすればいいのか 忘れがたい文字はある 笑わないでほしい 雲は雲 影は影 それはそうだけれど 雪は雪 それもそうだけれど 隣の空き地で 雪の文字を眺めてきた これはあの字と 即座に判るものはない じっくり考えても やっぱり読み解けない それでも 古代文書か 前衛書道か 惹かれるものはあって 雪のちらつく中 空き地を繙いていた |
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