詩集 雨羅
八月
あか・妖しさ
いちまい
八月
山の端でめらって
この街の上
雲の
乱々の
行き
にわかに欲情する
雨や
女の
毛深い囃子に
なおも繁って
暗座
が、
まだまだおまえに
蹠のことは
語らない
(c) kotaro izui 1976