詩集 夢と天然


 夢の本



パルパラとか
ワラパラとか
そんな名前の本を繙いていた
簡素な作りで
余白が多く
柔らかい紙に
絵と言葉が植わっていた
絵と言葉は本の中で
読まれて成長するそうだが
いまの感じも悪くない
余白がきれいで
このまま封印するもよし
繰り返し繙いては
育てていってもいいだろう

夢の中の読書も
そう言えば久しぶりであったよ

(c) kotaro izui 2001

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