小詩集 そこらの春
啓蟄だから
啓蟄だから
草舎を出て
地球をごそごそ
雲雀があるく
雲雀がうたう
空は微塵に相好を崩し
あぜや道端では
青い小さな花の群落
空の笑みが零れたような
啓蟄だから
火星の海から
何か出て来てもいい
宇宙の闇から
誰か
名乗り出てもいいのだ
(c) kotaro izui 2015
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