詩集 夢と天然
○―花鳥吟遊
ヒヨドリ
― 蜜の味
時雨れても
吹雪いても
イイヨ
寒くても
凍っても
イイヨイイヨ
鷹揚にも
依怙地にも聞こえたが
春ともなれば
花の蜜
イイヨイイヨ
花粉まみれで徘徊し
椿に酔って
桜に浮かれ
そりゃあいいだろ
風流とも
無粋とも思わないが
暮らしの中の
蜜の味
それがちょっと羨ましい
(c) kotaro izui 2001
花鳥吟遊目次