詩集 夢と天然

○―花鳥吟遊

 エナガ ― 鈴ふるもの



鈴ふる声で
遠くからやって来て
ひとしきり
あたりを飛び交った

小さな体
長い尾
澄んだ声と
濁った声と

ジュリジュリ

そんなふうにも騒いでみて

ヒリリリ、ヒリリリ

よろしくこころをふるわせて

わたしもこの朝
ひとりで群れて
表へ裏へ
あちらへこちらへ
波状に飛んで鳴き交わす

(c) kotaro izui 2001

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