詩集 星の譜
星の譜
星を見て
星の数ほど
溜息をつく
医王の
山腹
ぬえは宇宙の淋しさを鳴き
蛍は宇宙のはるけさに飛ぶ
恒星
流星
彗星
月は沈み
土星は優しい姉のように
・・・・・
蟇が鳴く
蟇も音速に乗って
宇宙に鳴いているのだ
(鳴けば鳴くほど
気が遠くなり)
本当に
宇宙のことは
何処までも気を遠く持ち
いきいきと気を永く持ち
この夜
この星
二百億年のまた最新の一刻を
時鳥鳴く
(c) kotaro izui 1990
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