詩集 夜明けの茶柱
夏です
どなたにも
ご無沙汰ばかり
大姥百合の咲く山家で
隠士じみて暮らしています
ご機嫌いかがでしょう
夏草のごとく
繁りに繁って
夕立もいいものです
たまには
虹が立つのを
嬉しがってごらんなさい
今夜は
髪を洗って
うすもの一枚
ぞんざいにいて
昇りかけの赤い
大きな月に照らされています
(c) kotaro izui 2000
夜明けの茶柱
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